ビジネスプロセス・モデリング(1)
最近、「ビジネスプロセス」という言葉を良く聞くようになりました。「ビジネスプロセス」やその「モデリング」が何故注目されているのか、何回かに分けて考えていくことにします。
ビジネスプロセスやその業務プロセスが注目されている背景としては次のようなことが考えられるのではないでしょうか。
(1)内部統制強化への対応
ここ2年間ほどJ-Sox法と大騒ぎして、今年度から静かに走り出した感がある内部統制強化への対応。その中でいわゆる3点セットとして、業務プロセスを可視化するための「業務フロー図」や業務プロセス毎の「リスクコントロールマトリクス」を求められたこと。
(2)SOAとBPM
今後の「システム」のあり方として広く知られてきたSOAですが、実現するためには表裏一体となる「ビジネス」面でBPM(ビジネスプロセスマネジメント)がセットで求められること。
(3)導入しても効果が見えないIT
ERPやPDM、CRMを導入してシステムは刷新されたが、どうも効果が目に見えない。現状の「ビジネスプロセス」のまま、大金をかけてITツールが更新されただけなのではないかとの疑問。
「ビジネスプロセス」とはそもそも何でしょうか。広くは業務プロセスも同じ意味と言えますが、「ビジネスプロセス」の方が全体を表すイメージがあります。いろいろなIT関係の用語集やビジネス用語集、内部統制関係の用語集を調べてみても、意外なことに「ビジネスプロセス」も業務プロセスもほとんど載っていません。常識であって、いちいち用語集に取り上げるまでもないと言うことでしょうか。
さすがに日本BPM協会の用語集には以下のように定義してありました。
『組織における価値創出過程の基本単位。論理的関連性を持つタスクあるいはアクティビティの集合体で、インプットに価値を付加してアウトプットに変換し、ビジネス・ユニット内外の顧客に届ける。』
例えば「受注」をプロセスの一つと定義すれば、「受注の受付」、「受注内容の確認」、「受注登録」、「受注請書の発行」などが「受注プロセス」を構成するタスクあるいはアクティビティーになります。
一方、「モデリング」とは『対象をある目的または観点から眺め、整理し表現すること』であり、その結果作成されるのが「モデル」と言われています。複雑な対象ほど、着目する視点を分けて単純化あるいは抽象化すると理解しやすくなります。
対象が携帯電話の設計であった場合、ほとんどは3次元CADで設計されています。製品あるいは部品の「モデリング」にはプロの技が必要です。3次元で設計ができることと、目的を持ってモデリングのルールを定めたうえで3次元のモデリングをすることは異なります。
「ビジネスプロセス」の「モデリング」にも同様にプロの技が必要だと考えています。各業務担当者に業務フローをボトムアップ的に作らせることはビジネスプロセス・モデリングではありません。「ビジネスプロセス」を何の目的で、どんな粒度かも含め表現のルールを定めトップダウン的に作っていく必要があります。誰が最初に考えたらいいのか、なかなかの難題です。そこで使えるのが「ビジネスプロセス」のリファレンスモデルです。
ビジネスプロセスのリファレンスモデルについて次回紹介します。

